東京の高円寺で毎年夏に行われている高円寺阿波踊り。
 
多くの観客を魅了する大混雑必至の高円寺阿波踊りには意外な歴史が隠されています。
 
紆余曲折ありながら開催されてきた夏の風物詩、高円寺阿波踊りを徳島との関係を紐解きながらご紹介します。
 

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高円寺で阿波踊り?その歴史は・・・


それでは高円寺阿波踊りが紆余曲折あり困難を迎えながらどのように2018年の今年の夏まで開催されてきたのか歴史を紐解いていきましょう。
 

・高円寺阿波踊りの歴史

阿波踊りは徳島県発祥の400年あまり続く歴史のある伝統芸能で、かの蜂須賀公が形作ったとか。
 
語源は徳島県の昔の呼び方「阿波国」からきていて、体育の授業でも習う徳島県民に深く愛されている踊りです。
 
そんな阿波踊りが高円寺で開催されるようになったのは昭和32年(1957年)8月のこと。
 
現在のパル商店街振興組合の前身である高南商盛会の青年部が阿佐ヶ谷商店街の行う「阿佐ヶ谷七夕まつり」に対抗して開催した「高円寺ばか踊り」が形を変えて、2018年の現在まで高円寺阿波踊りとして脈々と受け継がれています。

・徳島県との関係は?

60年あまりの歴史がある高円寺阿波踊りですが、徳島県との関係は昭和38年(1963年)から始まっています。
 
当時は阿波踊りの体をなしておらず、そのため「高円寺ばか踊り」と命名されていましたが、それではいけないと一念発起。
 
徳島県出身の人々により結成された「木馬連」に阿波踊りを教え込まれてやっと阿波踊りが高円寺に普及したことにより「高円寺阿波踊り」と改名されるに至りました。
 
徳島県出身者が今の高円寺阿波踊りを作ったと言っても過言ではありませんね。
 
その後、昭和天皇崩御で開催が危ぶまれたり阪神淡路大震災、東日本大震災といった災害を乗り越えたりして今でも開催される歴史あるイベントとなりました。

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高円寺阿波踊りの歴史に隠された意外な過去


地域ぐるみのビッグイベントに成長するには多くの壁がありました。
 
高円寺阿波踊りの開催に隠された過去を見ていきましょう。
 

・初めは商店街同士の足並みが揃わず・・・

高円寺は13の商店街がある歴史のある地域です。
 
高円寺阿波踊りは4平方キロメートルの道路を遮断して行うため、商店街同士の協力が欠かせません。
 
しかし阿波踊りを始めた当初はイベントに対する商店街の考え方の違いやお互いのライバル心があり足並みが揃いませんでした。
 
さらに近隣住民や行政、警察、消防などなど・・・多くの関係者から理解を得るために交渉を重ねていったそうです。
 
こういう地域ぐるみのイベントは多くの地元の方々の支援や理解がなければ成功しないので、足並みを揃えるために奔走していたことがわかるエピソードですね。

・官民力を合わせたイベントに!

課題を抱えて始まった高円寺阿波踊りも2018年で62回目!
 
困難や紆余曲折を共に乗り越えてきたことで商店街同士の結束が強まり、絆が生まれたそうです。
 
行政や自治会、地元企業、NPOなど官民合わせて地域全体を通して高円寺阿波踊りの支え役として協力関係が広がり、ボランティアに至っては約400人の大所帯となりました。
 
商店街のお祭りから歴史ある地域のお祭りへと飛躍した高円寺阿波踊り。
 
徳島とはまた違った歴史をたどりながらも、多くの人々に愛され続ける高円寺阿波踊りは今や地域の絆へと変わったのです。

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高円寺阿波踊りには意外な魅力が!


せっかく行くなら見所を押さえて通な見方をしたいですね。
 
踊りだけではなく細部にも注目!
 

・工夫を凝らした小道具

阿波踊りといえば大太鼓や締太鼓、鉦などの鳴り物に目が行きがちです。
 
しかし、力強く手のひらを突き出す男踊りでは団扇や提灯がよく使われていて連の名前が書かれているなど工夫がされています。
 
つま先でリズミカルに、手を上げてしなやかに踊る女踊りでは鳥追い笠が目立ちますが、お化粧にも注目!
 
高円寺阿波踊りは参加連がかなり多いので皆さん工夫を凝らしていますよ!

・ユニークな掛け声について知っておこう!

阿波踊りの掛け声には「エライヤッチャ、エライヤッチャ」や「ヤットサー、ヤットサー」などユニークな掛け声がありますが、これらは歴史を紐解いても誰が言い始めたかはわからないそうです。
 
沿道の人々に挨拶をしている説などがありますが、確かなことはわからず、連によっても違います。
 
この辺はやっぱりお祭りということで、勢いやその場の雰囲気があるのでしょうね。
 
これら歴史ある掛け声と新しい掛け声を堪能しながら、観客も歌い、ノリ良く雰囲気に飲まれていくと楽しめそうですね!

高円寺阿波踊りのまとめ

高円寺阿波踊りは商店街を盛り上げるイベントとして始まり、徳島の連の助けにより着実に高円寺を中心として阿波踊りが根付いてきました。
 
色とりどりの衣装や工夫を凝らした小道具、ユニークな掛け声など見所満載の高円寺阿波踊りは一生に一度は行くべき!
 
2018年は高円寺で夏の終わりに歴史ある阿波踊りを楽しみましょう!

  

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